きつい・つらい
接客スキルはもちろんのこと、評価を得られる技術力も欠かせない美容師。プレッシャーや対人ストレスから精神崩壊してしまったという声もある。
精神崩壊エピソード1:「今の奴らは我慢ができない」
美容師の労働条件は、とにかく過酷。朝早くから夜遅くまで業務に励み、練習をして先輩にしごかれて…。
私の場合、この労働環境から精神を病み、診断書には「ストレスで深刻な状況に追い込まれている」と書かれてしまいました。
しかも「ゆとり世代」と簡単に言われ、決まって「今の奴らは我慢ができない」なんて罵られる。好きでゆとり世代に生まれたわけじゃないんですけどね。
精神崩壊エピソード2:完璧主義者で責任感が強い同僚の末路
美容師の仕事をしているうちに、「うつ」を発症してしまう人もたくさん。
私の同僚は、特に完璧主義者で責任感が強いタイプ。彼は、仕事の忙しさや難しさに対応できないと自分を責める姿が痛々しかったものです。
結果として、彼は自分で自分を追い込むうちに、ストレスでうつを発症。美容師のお仕事を離れてしまいました。
精神崩壊エピソード3:お客様との距離感に右往左往
美容師として仕事をしていると、全く会話をしてくれないようなお客様も。
長く美容師を続けていれば慣れるのですが、最初の内は気まずくて「私が気に入らないのかも」と様々な心配をしてストレスを溜めがち。
必死に空気を変えようと会話を振って、お客様に嫌な顔をされる…と空回りすることもあります。
精神崩壊エピソード4:異性のお客様からストーカー被害に
接客業ゆえに対人トラブルを避けて通れないのが、美容師のお仕事。
なかには異性のお客様に、恋愛感情を持たれることも…。厄介な場合はストーカー被害へ発展することもあります。
お店の雰囲気にもよりますが、こうした特殊なお客様が来やすいお店だと美容師のストレスは膨大です。
精神崩壊エピソード5:ネット上での口コミが精神的苦痛に
時代が便利になるにつれて、SNSなどのコミュニケーションツールを美容師も利用するようになってきました。このSNSを通じて美容師の技術を批判されることもあります。匿名で寄せられる言葉の暴力に耐えかねて精神を酷くきずつけられ、仕事もままならない状態に追いやられる美容師もいます。
精神崩壊エピソード6:コミュ力が求められることがプレッシャー
美容師は技術職でありながら接客業としての側面も求められています。つまり二足のわらじ。お客さんに気に入ってもらえるような会話ができないと、カットが上手いだけでは一人前になれないのです。接客のレベルが伴わないと店の売上にも響くことになるため、コミュニケーション能力に自信のない人はプレッシャーに押しつぶされてしまいます。
精神崩壊エピソード7:アシスタント時代に求められるチームプレイ
入社したての美容師は先輩スタイリストのアシスタントから始めます。アシスタント時代には自分のミスが先輩のミスにも繋がってしまい、お客さんから非難されてお店の評判まで落としてしまうのです。たった一つのミスでも美容師には重たくのしかかり、ミスが原因でストレスを溜めたりお店をクビにさせられることもあるようです。
精神崩壊エピソード8:なかにはパニック障害を発症してしまう人も
ストレスを溜めてしまった美容師はプレッシャーから、現場でパニック障害を起こしてしまうこともあります。カットやパーマ、カラーリング…いろんな注文を一度に受けてしまうことで次の行動が分からなくなってしまい、めまいや動悸を起こして情緒不安定になってしまうというケースもあるのです。
精神崩壊エピソード9:厳しいランク付けでストレスがたまりやすい
実は同じ美容師の中にも、ランク付けというものが存在します。例えばアシスタントはスタイリストよりも低ランクですし、スタイリストの中でも売り上げが低ければランクは低いと見なされます。ランクが低いと雑用を押し付けられたり、仕事を断りにくい立場に追い詰められたりして、労働がより過酷になります。技術とコミュニケーション力のない美容師はストレスを溜めやすいのです。
きつくてつらい美容師から解放されるには…
技術職としてのスキル、接客業としてのコミュニケーション能力が求められる美容師。華やかな姿の裏は、つねにストレスがつきものである。
美容師としてのストレスを減らすには、いっそ美容師という仕事にとらわれず、他の美容関係の仕事に転職すると、ストレスフリーな環境に出会えることもあるだろう。
美容師時代は人間関係にストレスを感じ、偏頭痛持ちだった彼。
転職して心機一転、スタッフもお客様も男性のため、いらない気を使う必要もなく、むだな心配事もなくなったという。
彼の心境と環境の変化に何があったのか、真相に迫る。